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クボタのよくある質問に、耕うん跡が波打つときの原因をまとめた表がありました。その1つ目に挙げられていたのは、機械の故障ではなく「作業速度が速い」ことです。
つまり、トラクターが壊れていなくても、走らせ方しだいで耕うん跡は波打つということです。対処として、ゆっくり走って整地する力を上げるよう書かれていました。
しかも、同じ表に並ぶ7つの原因のうち、部品の不調は最後の1つだけでした。残りは、ロータリカバーの押さえやオートの設定など、自分で見直せる項目です。
耕すと、畑の表面がうねのように波打ってしまう。そのたびに、ハローや手作業でならし直している。
機械が悪いのか、運転のしかたが悪いのかが分からない。そんな方に向けて、波打つ原因と確かめる順番を、メーカーの資料から整理した記事です。
結論から言うと、まず速さとオート、ロータリカバーの設定を見直します。それでも直らなければ、旋回跡や爪、取り付けを確かめ、最後にオートの作動確認をするのが近道です。

この記事で分かることは、次の4つです。
- メーカーが挙げる、耕うん跡が波打つ7つの原因
- 速さ・耕うんピッチ・オート・カバーの見直し方
- 旋回跡・爪・取り付けなど、設定以外の原因
- オートの作動確認と、販売店に頼む目安
どれもメーカーの資料や公的機関の資料で確かめた内容です。質問サイトの情報は、伝聞であることを添えて紹介しています。
トラクターで波打つ原因は、何から確かめる?
前半では、メーカーが挙げる7つの原因を確かめます。そのうえで、自分で見直せる速さとオート、ロータリカバーの設定を順に見ていきます。
波打つ原因はどこにある|メーカーが挙げる7つ

まずは、原因の全体像をつかんでおきます。クボタのよくある質問は、オートを使った耕うんで跡が波打つ場合の原因を、次のように挙げていました。
| チェック項目 | 対処法 |
|---|---|
| 作業速度が速い | 速度を落としてゆっくり走り、整地力を上げる |
| 旋回跡が荒れている | 旋回跡に対して垂直に耕うんする |
| フラップカバーが付いていない | フラップカバーを付ける |
| ロータリカバーの接地圧が弱い | スプリングロックの位置で押付力を強くする |
| オートの設定がほ場に合っていない | 耕深をやや深めにする/感度を「敏感」にする |
| ロータリの落下速度が速すぎる | 落下速度調整グリップを「止」側に回す |
| オートの調整不良、バルブ・シリンダの不調 | 設定の調整や部品交換(販売店に相談) |
この表を見ると、7つのうち6つは、運転や設定で見直せる項目です。部品の交換が必要になるのは、最後の1つだけでした。
ですから、波打つからといって、すぐに故障と決める必要はありません。上から順に、自分で確かめられる所から見ていくのが確実です。
なお、表の図はSL350とRM17Sのものだとされていました。スイッチの名前や場所は、機種によって違います。
ただし、この表は通常の耕うん作業を想定したものだと書かれていました。処置をしても直らないときは、クボタのお店に相談するよう案内されています。
また、ひとくちに「波打つ」と言っても、いくつかの形があります。表面がうねのように凸凹になる場合や、場所によって深さがばらつく場合などです。
表面の凸凹は、速さやカバーの押さえと関わりが深い症状です。深さのばらつきは、オートの設定やタイヤの沈み方と関わってきます。
なお、作業機が左右どちらかに傾いて仕上がりが斜めになるなら、自動水平の働きも関わってきます。その場合の確かめ方は、この記事の後半で紹介します。
作業速度が速い|ゆっくり走って整地力を上げる

クボタの表の1つ目は、作業速度が速いことでした。対処は、速度を落としてゆっくり走り、整地する力を上げることです。
表には、ゆっくり走ることで「土の移動を促す」とも書かれていました。速さを落とすことが、ならす力を上げることにつながるということです。
ヤンマーも、耕うんの仕上がりは車速で大きく変わると説明していました。ヤンマーの営農情報の記事では、作業のときと旋回のときで速度を分けて設定する機能が紹介されています。
さらに、この設定をしておくと、何人かで同じトラクターを使っても同じ速度で作業できるとされていました。人によって仕上がりが違うときは、速さの違いも疑ってみる価値があります。
また、ホクレンの情報サイトの記事は、爪の回転には標準の速度があると紹介していました。それに合った速さでトラクターを走らせるように、という内容です。
加えて、ヤンマーの記事では、負荷がかかっても耕す深さを保ったまま、車速で調整する機能も紹介されていました。これにより、畑を均一に耕せるとされています。
同じホクレンの記事では、トラクターが速くて爪の回転が遅いと、機械を傷めるとも書かれていました。反対に、爪が速くてトラクターが遅すぎると、土が細かくなりすぎるそうです。
この記事は2020年8月の掲載で、ロータリーを作るメーカーの方へのインタビューでした。作る側の目から見ても、速さと回転の組み合わせが大切だということです。
では、どのくらいの速さがよいのでしょうか。ロータリーの取扱説明書には、作業ごとの目安を表にしているものがあります。
たとえば、ニプロのロータリーの取扱説明書に、そうした表が載っていました。水田の荒起こしは、爪の回転を一番遅くし、作業速度を時速2〜3kmにするという例です。
同じ表では、石の多い畑は爪の回転も速度も遅くし、転作した田の砕土は回転を速く、速度を遅くするとされていました。ただし、これは1つの製品の例で、機種や作業によって変わります。
加えて、アクセルを踏んだり戻したりして速さが変わると、仕上がりもそろいにくくなります。質問サイトの回答にも、速度のばらつきを波打ちの原因に挙げるものがありました(🟡伝聞)。
速さやPTOの段と燃料の関係も知りたい方は、トラクターの燃費と走る速さの関係もあわせてご確認ください。
耕うんピッチとPTO回転|速さを変えると仕上がりも変わる
速さと仕上がりの関係を考えるときに、知っておきたい言葉があります。耕うんピッチです。
クボタKLシリーズの取扱説明書には、この言葉を使った注意が書かれていました。車速やエンジン回転を変えると、ロータリの耕うんピッチが変わるため、仕上がりも変わるという内容です。
そして、耕うんの精度を保つには、PTOの回転を上げるよう書かれていました。この注意は、燃料を節約する運転のページに載っています。
つまり、燃費のために速く走ったりエンジン回転を下げたりすると、仕上がりにも影響するということです。燃費と仕上がりは、つながっているわけです。
では、耕うんピッチとは何でしょうか。福井県農業試験場の資料は、ロータリ軸が1回転するごとに進む距離を「回転比」として示していました。
言いかえると、爪の軸が1回まわるあいだに、トラクターがどれだけ前に進むかということです。同じ回転のまま速く走れば、1回転で進む距離は長くなります。
そのため、速さとPTOの回転は、セットで考える必要があります。速さだけを変えると、取扱説明書のとおり仕上がりも変わってしまいます。
ただし、PTOの回転は何でも上げればよいわけではありません。クボタの取扱説明書は、作業機に指定されたPTOの回転速度を必ず守るよう書いていました。低い回転で使うべき作業機を、高い回転で使わないようにという注意です。
また、ニプロの取扱説明書でも、作業速度と爪の回転速度は関係しているとして、目安の表が載っていました。粘り気が強く土を抱きやすいときは、回転を速めにして速度を遅くする、といった使い分けです。
ですから、速さとPTOの組み合わせは、ロータリーの取扱説明書の表で確かめるのが確実です。手元にない場合は、販売店に型式を伝えて相談してください。
オートの設定|耕深・感度・落下速度を合わせる
クボタの表の5つ目と6つ目は、オートの設定でした。オートとは、ロータリの深さを自動で保つ仕組みのことです。
まず、オートの設定が畑に合っていない場合です。クボタは、耕深の調節をやや深めにするか、オートの感度を「敏感」にするよう書いていました。
クボタKLシリーズの取扱説明書でも、敏感は湿田や代かき、仕上がりに応じて使うモードとして書かれています。仕上がりが気になるときに選ぶ設定だと言えます。
さらに、取扱説明書には、深さが変わる原因の1つも載っていました。畑の中で部分的にタイヤの沈み方が大きく変わり、深さが変わる場合は、耕深のダイヤルで調節するようにという内容です。
また、ホクレンの情報サイトの記事には、浅すぎる耕うんの注意もありました。浅すぎると耕す土の量が足りず、整地したあとの表面にあちこち穴が空く場合があるそうです。
実際、福井県農業試験場の資料には、能率を重視するあまり、耕す深さが10〜11cmと浅くなっている傾向が書かれていました。浅く耕しすぎていないかも、確かめておきたい点です。
また、クボタKLシリーズの取扱説明書には、耕深のダイヤルの注意もありました。浅から1の付近にすると、作業機を吊り上げる制御になるという内容です。湿田や代かきで使う設定なので、普通の耕うんでは深さの目盛りも確かめておきます。
次に、ロータリの落下速度です。クボタは、落下速度が速すぎる場合は、落下速度調整グリップを「止」側に回すよう書いていました。
ただし、いっぱいまで回すと油圧がロックされ、作業機が下りなくなるので注意が必要です。少しずつ回して、下がり方を見ながら合わせます。
ロックで下がらなくなったときの確かめ方も知りたい方は、トラクターのロータリーが下がらない原因と確かめ方もあわせてご確認ください。
なお、質問サイトには、オートが不安定なら感度を下げるという回答もありました(🟡伝聞)。メーカーの表とは向きが逆なので、この記事ではクボタの記述を優先しています。
なお、ヤンマーのロータリーの紹介ページでは、深さを安定させる機能が紹介されていました。やわらかい畑でも、深さのダイヤルで決めた位置より作業機が下がらないという仕組みです。深さを保つ仕組みは、メーカーごとに工夫されています。
オートのダイヤルやレバーの名前、目盛りは、メーカーや機種で違います。自分のトラクターの取扱説明書で、同じ働きの設定を探してください。
ロータリカバーの押さえ|スプリングとフラップカバー

耕した土を平らにならすのは、ロータリーの後ろにあるカバーの役目です。クボタの表の3つ目と4つ目は、このカバーに関する項目でした。
まず、フラップカバーが付いていない場合は、付けるよう書かれていました。次に、ロータリカバーの接地圧が弱い場合です。
この場合は、スプリングロックの位置を調節し、カバーを押し付ける力を強くするよう書かれていました。カバーの押さえ方が、ならし具合に関わるということです。
同じ考え方は、ほかのメーカーの資料にもありました。農林水産省の資料に載っている「ヰセキロータリの上手な使い方」です。
そこでは、耕うんのときにリヤカバーをスプリングで押さえると、砕土性と整地性が上がると説明していました。さらに、カバーの先端ができるだけ広く地面に当たるよう、回転ハンドルを回すようにとも書かれています。
また、ニプロのロータリーの取扱説明書は、均平板の上下と押さえのばねの調節が、表面の仕上がりに大きく影響するとしていました。均平板は、カバーと同じように土をならす板です。
同じ取扱説明書では、一般の耕うんは均平板の重さだけで押さえ、畑の砕土はばねの力で押さえるという使い分けも書かれていました。
また、ヰセキの資料では、回転ハンドルは耕うんの位置が基本で、調整するときれいに仕上がることがあるとしていました。一方で、水田の荒起こしでは土のはけが悪くなり、馬力のロスになることがあるとも書かれています。
ただし、いつも強く押さえればよいわけではありません。同じ取扱説明書では、石の多い畑や粘る田では、ばねをゆるめて均平板を浮かせるよう書かれていました。板の傷みや土のたまりを減らすためです。
さらに、均平板をはね上げたまま耕うんするのは避けるよう書かれていました。爪の交換などで上げたあとは、元に戻しておくことが大切です。
このように、カバーの押さえ方は、畑の状態に合わせて使い分けるものです。調節の場所や段数は機種で違うので、ロータリーの取扱説明書で確かめてください。
トラクターで波打つ原因が、設定以外にあるときは?
後半では、設定を見直しても直らないときに確かめる所をまとめます。旋回跡や爪、取り付け、そしてオートの作動確認です。
旋回跡と枕地|垂直に耕し、下ろす位置をそろえる
畑の端の旋回する場所は、どうしても荒れやすい所です。クボタの表の2つ目も、旋回跡が荒れている場合でした。
対処は、旋回跡に対して垂直に耕うんすることです。平らになるまで、何回か繰り返すよう書かれていました。
つまり、旋回跡と同じ向きに耕し直すのではなく、向きを変えて耕すということです。平らになるまで、向きを変えて繰り返すのがポイントです。
また、ヰセキロータリの上手な使い方には、枕地の注意も載っていました。ロータリを下ろす位置がばらばらだと、枕地の凹凸が仕上がりにくくなるという内容です。
同じ資料では、リヤカバーの回転ハンドルの調整は、枕地やあぜの際で有効だとも書かれていました。端の仕上げで試す価値のある調整です。
ですから、畑に入るときにロータリを下ろす位置は、毎回そろえることが大切です。目印を決めておくと、そろえやすくなります。
さらに、ヤンマーの営農情報の記事にも、旋回の工夫が紹介されていました。旋回のときの速度の設定と、作業機を上げるとPTOが止まる機能を組み合わせる方法です。
この組み合わせで、旋回したあとの凹凸が減り、畑が平らになりやすいとされています。
ただし、機能の名前や有無は機種で違います。自分のトラクターで同じことができるかは、取扱説明書で確かめてください。
なお、旋回跡の荒れは、耕うん跡の波打ちとは別に目立つことがあります。畑の真ん中は平らなのに端だけ荒れているなら、まずはこの項目を疑ってみてください。
爪の摩耗・欠け・配列|残耕や土の寄りも合図になる

設定を見直しても仕上がりが悪いときは、ロータリーの爪を見ます。爪がすり減ったり欠けたりしていると、土をきれいに耕せないからです。
ヤンマーのよくある質問では、爪の先端の幅が25mm以下になったら交換の目安としていました。点線まで摩耗した状態です。
また、摩耗したまま作業すると、土をきれいに反転できなくなると書かれていました。摩耗が進むほど、耕す力も落ちていくそうです。
ただし、交換の目安は機種や使い方で違うとも書かれていました。取扱説明書の巻末に爪の実物大の絵が載っているので、それと比べるよう案内されています。
さらに、ニプロのロータリーの取扱説明書には、異常と処置の表がありました。耕し残しができるときは、爪の摩耗や折れが原因で、爪の交換が処置とされています。
また、土が片側に寄るときは、爪の配列の間違いが原因とされていました。爪を自分で付け替えたあとに仕上がりが変わったなら、並び順を取扱説明書で確かめます。
同じ表では、振動の原因として、耕うん軸の曲がりや爪の配列の間違いが挙がっていました。異音の原因には、軸受のベアリングの異常のほか、爪の取り付けボルトのゆるみも挙がっています。
こうした症状は、販売店に見てもらう目安になります。自分でできない作業は購入先に相談するよう、ニプロの取扱説明書にも書かれていました。
なお、Yahoo!知恵袋には、爪があちこち欠けたロータリーで畑が波打つという質問がありました(2017年)。回答では、爪の欠けや摩耗は平らに仕上がらない大きな原因だと説明されていました(🟡伝聞)。
爪は、使ったあとに摩耗や折れを確かめるのが基本です。ニプロの取扱説明書も、使用後の点検に爪の摩耗と折れのチェックを挙げていました。使う前には、爪の取り付けボルトを締め直すよう書かれています。
なお、ヤンマーのロータリーの紹介ページでも、爪の工夫が説明されていました。爪の高さや曲がり、配列、本数を見直して、畑で求められる均平性を高めたという内容です。爪の形と並び方は、仕上がりを左右する部分だということです。
ロータリーから異音がする方は、トラクターのベアリング交換費用もあわせてご確認ください。
取り付けの角度とタイヤの沈み|トップリンクとストッパピン

爪に問題がなければ、ロータリーの取り付け方を見ます。前後の角度がずれていると、仕上がりにも影響するからです。
ニプロのロータリーの取扱説明書には、前後の角度の合わせ方が書かれていました。決めた深さで耕すときに、チェーンケースの上側がほぼ水平になるよう、トップリンクで調節するという方法です。
つまり、トップリンクの長さで、ロータリーの前後の角度を合わせるということです。トップリンクの穴や長さは、作業機の取扱説明書で確かめるようクボタの取扱説明書にも書かれていました。
また、極端に前に傾けたり後ろに傾けたりすると、作業機の振動や異音の原因になると書かれていました。作業の性能も損なうおそれがあるそうです。
次に、クボタKLシリーズの取扱説明書にあるストッパピンです。ロータリの作業では、トップリンクの付け根にあるストッパピンを入れておくよう書かれていました。
そして、ストッパピンを外したままロータリで耕すと、オートが正しく動かない場合があるとされています。プラウなどの作業で外したあとは、戻し忘れに注意が必要です。
さらに、前半でふれたタイヤの沈み方も、深さのムラにつながります。部分的にやわらかい所がある畑では、その場所だけ深さが変わりやすくなるわけです。
ジョイントの音や手入れが気になる方は、トラクターのユニバーサルジョイントのグリスアップ手順もあわせてご確認ください。
なお、ニプロの異常と処置の表では、ジョイントが鳴る原因に折れ角が合っていないことが挙がっていました。処置は、前後の角度の姿勢を調整することです。
加えて、仕上がりが左右どちらかに傾いている場合は、自動水平の設定や働きも確かめます。トップリンクやダイヤルの位置も、取扱説明書で確かめておきましょう。
左右の傾きが直らず、自動水平が効かない方は、トラクターの自動水平が効かないときの確認順もあわせてご確認ください。
オートの作動確認|動かなければ販売店へ

ここまで見直しても波打つときは、オートそのものが働いているかを確かめます。クボタの表の最後も、オート機能の調整不良や、バルブ・シリンダの不調でした。
クボタのよくある質問には、オート耕深制御の作動確認の手順が載っていました。準備として、ロータリカバーを一番垂れた状態にし、エンジン回転を2000回転以下にします。
さらに、落下速度調整グリップで、ロータリが上げた位置から地面に着くまで約1〜2秒かかるように合わせておきます。
次に、オートスイッチを「標準」、耕深調節ダイヤルを「浅」にします。ロータリを上げてから下げ、地面に着かずに吊り下がった状態になるかを見ます。
このとき、油圧レバーはフローティングの位置にしておくよう書かれていました。レバーの位置が違うと、正しく確かめられないということです。
最後に、ロータリカバーを持ち上げると3点リンクが上がり、戻すと下がるかを確かめます。ロータリが上下すれば、オート耕深制御は正常に働いているとされていました。
ただし、カバーは重いので、まわりの安全に十分注意するよう書かれています。図は中型のトラクターのもので、ダイヤルやレバーの仕様は機種で違うとも書かれていました。
なお、機種によっては、カバーを一度上げ下げしないとカバーが動かない制御が働くことがあるとも書かれていました。動かないときは、慌てずに一度上げ下げしてみます。
そして、作動確認で異常が出たときは、お店に相談するよう案内されていました。確認では異常がなくても、実際の作業でオートが効かない場合も同じです。
バルブやシリンダの点検は、販売店の作業です。自分で分解しないようにしましょう。
頼むときの費用は、オートの点検や爪の交換に限った料金表は見つかりませんでした。目安になるのは、整備の時間あたりの料金です。
JAの農機の料金表では、1時間あたり6,600〜8,800円の例がありました(地域で違う)。これに出張料や部品代が加わるので、頼む前に見積もりを取ってください。
- 型式(車体の銘板で確かめる)と、ロータリーの型式
- 波打ち方(表面の凸凹・深さのムラ・左右の傾き)
- 見直した設定(速さ・オート・カバー)と、その結果
- オートの作動確認の結果
修理を頼むときの費用を比べたい方は、トラクターの修理費用の相場もあわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
トラクターで耕すと波打つのは、故障ですか?
故障とは限りません。クボタのよくある質問では、耕うん跡が波打つ7つの原因のうち6つが、作業速度やロータリカバー、オートの設定など運転や設定の項目でした。まず速さと設定から見直してください。
作業速度は、どのくらいに落とせばいいですか?
決まった数字はメーカーや作業で違います。たとえばニプロのロータリーの取扱説明書では、水田の荒起こしは時速2〜3kmとしていました。ロータリーの取扱説明書の表で確かめてください。
オートの感度は、敏感と標準のどちらがいいですか?
クボタのよくある質問では、耕うん跡が波打つ場合の対処の1つに、オートの感度を「敏感」にすることが挙がっていました。クボタKLシリーズの取扱説明書でも、敏感は湿田や代かき、仕上がりに応じて使うと書かれています。
ロータリーの爪は、どのくらい減ったら交換ですか?
ヤンマーのよくある質問では、爪の先端の幅が25mm以下になったら交換の目安としています。ただし目安は機種や使い方で違うため、取扱説明書の巻末にある実物大の絵と比べてください。
【まとめ】トラクターで波打つ原因は、速さと設定から確かめる
ここまで解説したとおり、トラクターで波打つ原因は、故障より先に運転と設定にあることが多いものです。最後に、確かめる順番を整理しておきます。
- 作業速度を落とし、速さとPTO回転の組み合わせを見直す
- オートの耕深をやや深めに、感度を敏感に、落下速度を合わせる
- ロータリカバーの押さえを強くし、フラップカバーを付ける
- 旋回跡は垂直に耕し、爪の摩耗と取り付けの角度を確かめる
- オートの作動確認で動かなければ、販売店に相談する
この5つのうち、いちばん大事なのは最初の速さです。お金をかけずにすぐ試せるうえ、メーカーの表でも1つ目に挙がっていました。
次に、オートとカバーの設定を順に見直します。1つずつ変えて、そのたびに仕上がりを比べるのがコツです。
それでも直らなければ、旋回跡や爪、取り付けを確かめます。最後にオートの作動確認をして、動かなければ販売店に相談します。
試したことを記録しておけば、販売店に相談するときにも役立ちます。原因を絞りやすくなり、相談もしやすくなります。
まずは、次に耕すときに、いつもより速さを落として1枚耕し、仕上がりを比べてみるところから始めましょう。
なお、この記事の内容は、2026年10月時点で公表されているメーカーの資料と公的機関の資料をもとにしています。機種や仕様によって、設定の名前や操作は変わります。
仕上がりの悩みが続くときは、メーカーの販売店やJAの農機センターに相談してください。