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トラクターのパンク修理を頼む前に、知っておきたい一文があります。日本ミシュランタイヤのトラクタータイヤのパンクの解説に書かれている内容です。空気が抜けていても、必ずしもパンクとは限らない、というものです。
原因として、パンクのほかに空気が抜ける場所が3つ挙がっています。2026年9月時点で、編集部がメーカーの公開ページを開いて確かめた結果です。
つまり、タイヤ店を呼ぶ前に確かめられることがあります。原因がバルブのゆるみなら、締め直すだけで済む場合もあるとされています。
納屋に置いたトラクターの後輪が、朝見たらつぶれている。作業の途中で、片側だけが沈んできた。
そんな場面で、直せるのか、いくらかかるのかを先に知っておきたい方に向けた記事です。
結論から言うと、まず石けん水で空気が抜ける場所を探します。そのうえで傷の場所から修理か交換かを見極め、空気を入れる作業は人に頼みます。

この記事で分かることは、次の4つです。
- パンクなのか、別の場所から空気が抜けているのかの見分け方
- 修理で済む傷と、タイヤ交換になる傷の基準
- 自分でしてよい作業と、人に頼むべき作業
- パンク修理の工賃とチューブ代の実額
どれもタイヤメーカーと農機メーカーの公開資料、タイヤ店の料金表で確かめた内容です。金額には時点と税の扱いも添えています。
トラクターのパンク修理の前に、空気が抜ける場所を確かめる
前半では、空気が抜ける原因と場所の見つけ方を見ていきます。そのうえで、修理で済む傷と交換になる傷の分かれ目を整理します。
パンクとは限らない|空気が抜ける3つの場所

まず、空気が抜ける原因からです。ミシュランは、パンクのほかに「エア漏れ」という原因を分けて説明しています。
1つ目は、バルブの周りです。バルブキャップが外れている、バルブ自体からわずかに漏れている、といった例が挙げられています。
さらに、バルブがリムに取り付けられている部分から漏れる例もあるとしています。空気を入れる口そのものが、漏れの出口になっているわけです。
2つ目は、土の入り込みです。畑で作業するうちに、土や泥がリムの縁とタイヤのビードの間に入ることがあります。
ビードとは、タイヤがリムに接する縁の部分です。ここに泥がはさまると、密閉が崩れて空気が漏れるという説明です。
3つ目は、チューブの劣化です。長年使ううちにチューブに細かい穴ができて、空気を保てなくなることがあるとしています。
まとめると、穴がなくても空気が抜ける場所は、バルブの周り、リムの縁とビードの間、そしてチューブの3つです。どれも、外から見ただけでは分かりにくい場所です。
一方で、本当のパンクの原因も書かれています。地面に当たるトレッドや、側面のサイドウォールに鋭い物が刺さり、穴や切れ目ができる場合です。
加えて、リムのひび割れもパンクの原因になるとしています。タイヤだけでなく、ホイールの側も疑う必要があるということです。
ちなみに、ミシュランは見極めの最初の一歩として、空気を入れてみることを勧めています。しばらく点検していなかっただけの、自然な減りの可能性もあるからです。
規定の空気圧まで足して数日たっても減らなければ、慌てる必要はありません。反対に、すぐにまた減るなら、次の項の方法で場所を探します。
石けん水を吹きかけて、泡が出る場所を探す
次に、漏れている場所の探し方です。ミシュランが勧めているのは、石けん水を使う方法です。
タイヤとリム、バルブに石けん水を吹きかけます。泡が出てきた場所が、空気の漏れているポイントです。
道具は、石けんを溶かした水と霧吹きがあれば足ります。特別な機械は要りません。
具体的には、吹きかける場所は3つです。バルブの先と根元、リムの縁とタイヤの境目をぐるりと一周、そしてトレッドやサイドウォールの傷の周りです。
また、刺さり物が見えている場合は、その周りを重点的に見ます。泡が出るかどうかで、その物が穴の原因かどうかの見当が付きます。
見る順番は、手前のバルブからがおすすめです。ミシュランは、バルブから漏れている場合は締め直しだけで解決することもあると書いています。
とはいえ、締め直しの工具や手順は機種によって違います。不安な場合は、無理に回さず販売店に聞いてください。
そして、リムの縁で泡が出るなら、泥のはさまりを疑います。泡が細かく一周にわたって出るなら、ビードとリムの間が原因かもしれません。
もちろん、外から見ても泡が見つからないことはあります。その場合は、タイヤを外して中を確かめる作業になります。
実際に、滋賀県のキヨシ商会の作業例では、チューブを取り出してから水槽で漏れを確かめています。あわせて、タイヤに異物が刺さっていないかも確認していました。
ですから、外から見つからないときは、ここで自分の作業は止めてください。そこから先は、頼む側に回るのが安全です。
ミシュランも、原因が特定できない場合や損傷の程度が不安な場合は、販売店や修理店に相談するよう書いています。修理できるかどうかの判断も、そこでしてもらえます。
なお、空気圧を測るのは、走る前の冷えている時が基本です。ブリヂストンは、走行中や走行後は熱で空気圧が高くなるが、決して抜かないよう書いています。
空気が減ったまま走らない|低圧の走行は中を傷める

ここで、いちばん避けたい行動を確かめておきます。空気が減ったタイヤのまま、作業や移動を続けることです。
ミシュランは農業用タイヤの過積載のリスクの中で、空気圧が足りないときの影響を挙げています。
農地では、低圧での走行はタイヤ内部のカーカスを傷め、構造の劣化や寿命の短縮を招くという説明です。カーカスとは、タイヤの骨組みにあたるコードの層です。
さらに舗装路では、ショルダー部が過剰に摩耗するとしています。カーカスの損傷や横滑りが起きやすくなり、操縦の安定も損なわれるという内容です。
つまり、穴1つで済んだはずのパンクが、走るうちにタイヤ全体の傷みに広がりかねません。修理で済むか交換になるかは、気付いてからの行動でも変わります。
クボタもセルフメンテナンスのページで、不適切な空気圧や損傷のまま使う危険を書いています。操舵性の悪化などに加え、パンクして重大な事故を招く恐れもある、という内容です。
実際に、北海道十勝の農場を紹介したSODANEの記事には、こんな例が載っています。強風で飛び散った釘を踏んでパンクし、道路を走っている途中で気付いたという話です。
記事によると、交通量が多く濃い霧も出ていたため、そのまま自宅まで走ったそうです。その結果、タイヤは形が崩れるほど傷み、タイヤ店がタイヤ交換で対応しています。
ですから、作業中に片側が沈んできたら、まず止めて安全な場所に寄せてください。畑の中で止まったなら、無理に動かすより出張で見てもらうほうが確実です。
もちろん、どうしても動かす必要がある場面もあるでしょう。その場合も、距離と速度を最小限にし、平らな場所を選ぶことが大切です。
直せる傷と交換になる傷|ミシュランの4例と「コード」

では、見つかった傷は直せるのか。ここは、タイヤメーカーと農機メーカーの書き方をそろえて見ていきます。
ミシュランは、修理で再び使える可能性がある損傷と、修理を勧めない損傷を4つずつ挙げています。ただし、実際の可否は個々のケースで異なるとも添えています。
| 修理できる可能性がある | 修理を勧めない |
|---|---|
| ラグ(地面をつかむ山)の切れ目や損傷(金属片の刺さりなど) | タイヤ内側の深く長い亀裂 |
| トレッド部分の亀裂や損傷 | 周方向に広がるサイドウォールの損傷 |
| タイヤ内部の小さな穴 | ビード周辺の損傷 |
| サイドウォールの軽い亀裂(回転方向に垂直なもの) | 放射状の裂け目 |
修理を勧めない理由も書かれています。技術的に難しいか、新品に交換するより修理のほうが高くつくためです。
次に、農機メーカーの基準です。クボタのタイヤの点検方法には、傷がコード(糸)に達している場合は使用しないよう書かれています。
同じ趣旨の文は、井関農機のセルフチェックの冊子と、三菱マヒンドラ農機の取扱説明書にもあります。井関は、その理由を「タイヤ破裂のおそれ」としています。
ブリヂストンも、コードに達している外傷やゴム割れのあるタイヤは使わないよう書いています。つまり、コードが見えるかどうかが、使い続けられるかの境目です。
タイヤ店の作業例も、この線引きと重なります。茨城県のラバーロードは、28インチの後輪を鎌のような物で大きく切ったため、修理はできずタイヤ交換にしたと紹介しています。
一方で、埼玉県の相広タイヤ商会の例では、原因は釘ではなく劣化でした。大きなひび割れからチューブがのぞいてパンクしていたそうです。
このときはチューブにパッチを貼り、内側に保護用のフラップを入れて組み直しています。ただし店は、あくまで応急修理で、本来はタイヤ交換が必要だと書いています。
このように、穴そのものは小さくても、タイヤ全体が傷んでいれば交換が視野に入ります。修理代だけで決めず、タイヤの残りの状態も一緒に見てもらってください。
傷は小さくても、ラグの減りやひび割れが進んでいる方は、トラクターのタイヤ交換時期の見方もあわせてご確認ください。
チューブ入りかチューブレスか、側面の表記で分かる

修理を頼む前に、もう1つ確かめておきたいことがあります。お手元のタイヤが、チューブ入りかチューブレスかです。
ミシュランのリム・チューブ・バルブの基礎知識によると、農業用タイヤには2つの種類があります。チューブタイプ(TT)と、チューブレスタイプ(TL)です。
見分ける手がかりは、タイヤの側面です。ミシュランの例では、型番の末尾に「TL」とあればチューブレスだとしています。
農機用タイヤの通販を手がける中部産業も、どちらのタイプかはタイヤの側面に表記があると案内しています。電話で相談するときは、サイズと一緒に読み上げられるようにしておくと話が早く進みます。
そのため、直し方も変わります。チューブ入りなら、チューブに当て物を貼るか、チューブごと替えるのが基本です。
ミシュランも、チューブタイヤの場合はパッチを貼る「内面修理」や「チューブ交換」で直せるケースがあるとしています。
一方、チューブレスはタイヤとリムが密着して空気を保つ構造です。ですから、ビードとリムの間の密着が崩れると、そこから漏れることになります。
実際に、管理機の修理を解説したサイトには、チューブレスの空気漏れの例があります。長く空気圧を点検しなかった結果、ビードとリムの間にすき間ができた、という内容です。
このサイトでは、チューブを入れてチューブタイヤに変えることで対処しています。ただし管理機の例なので、トラクターで同じ方法を取れるかは修理店の判断になります。
ちなみに、キヨシ商会は、最近は農機具でもチューブレスが普及してきたと書いています。お手元のタイヤがどちらかは、思い込まずに側面で確かめてください。
もう1つ、バルブの種類にも違いがあります。ミシュランは、チューブ用のバルブとしてTR13やTR15、TR218Aなどを挙げています。
このうちTR218Aは、ほかと分けて「空気・水バルブ」と書かれています。同じチューブ用でも、形や用途に違いがあるということです。
さらに、ミシュランは、どのバルブでもすべてのチューブに付くわけではないと注意しています。チューブを替えるときは、今付いているバルブの形も伝えてください。
トラクターのパンク修理を頼む先と、料金表で見る費用
後半では、自分でしてよい作業の線引きを確かめます。そのうえで、パンク修理の工賃とチューブ代、頼む先の選び方を、公開されている料金表で見ていきます。
自分で空気を入れない|取扱説明書と特別教育

チューブの穴なら、自転車のように自分で貼れそうに思えます。ただ、ここは農機メーカーの書き方がはっきりしています。
クボタの取扱説明書には、タイヤやチューブ、リムの交換・修理は必ず購入先に相談するよう書かれています。続けて、特別教育を受けた人が行うよう法で決められている、とあります。
井関農機と三菱マヒンドラ農機も、ほぼ同じ文を載せています。ヤンマーも、交換が必要な場合は販売店に相談するよう書き、特殊工具が必要だとしています。
では、その法とは何か。労働安全衛生規則の第36条は、特別教育が必要な業務を並べています。
その第33号にあるのが、自動車用タイヤの組立てに関わる業務のうち、空気圧縮機で空気を入れる業務です。特別教育の時間は、学科と実技を合わせて9時間とされています。
この条文が家族で営む農家の本人にどう当てはまるかは、条文だけでは判断できません。ただ、メーカー3社がわざわざ法を理由に挙げている点は、重く受け止めたいところです。
というのも、組み直したタイヤに空気を入れる作業には、破裂の危険があるからです。ブリヂストンは、安全囲いの中に入れるなどの措置をとったうえで空気を入れるよう書いています。
同じくブリヂストンは、タイヤに表示されたビードシーティング圧を超えて入れないよう求めています。ミシュランも、ビードを出すときの空気圧は最大250kPaまでにとどめるよう書いています。
実際に、厚生労働省の職場のあんぜんサイトには、重い事例が載っています。ダンプカーの後輪をパンク修理したあと、空気を入れた場面の事故です。
タイヤを動かそうとしたときにチューブが破裂し、跳ねたタイヤが頭に当たって亡くなっています。原因には、圧力を調整する装置がなく、空気を入れすぎたことが挙げられていました。
事例はダンプですが、チューブ入りのタイヤに空気を入れる点はトラクターも同じです。ですから、同じことが起こり得ると考えてください。
なお、ミシュランは、チューブタイヤなら自分で修理できるケースがあると書いています。一方で、危険をともなう可能性があるため、必要に応じて専門業者に頼むよう添えています。
そこで、この記事では線を1本引きます。漏れる場所を探し、空気圧を測り、規定の空気圧まで足すところまでは、日ごろの点検の範囲です。
実際に、ヤンマーのセルフ点検のページも、空気圧が低い場合は基準値まで入れるよう書いています。その先の、タイヤをリムから外して組み直し、空気を入れる作業は頼みます。メーカーの取扱説明書と照らしても、ここで分けておくのが無理のない線です。
パンク修理の工賃は、24〜26インチで6,000円から
それでは、頼むといくらかかるのか。編集部が確かめた範囲では、JAの料金表にパンク修理の項目は見当たりませんでした。
たとえば、JAハイナン農機センターの料金表には、タイヤ交換はあってもパンクの項目がありません。表にない作業は、1時間6,600円の時間工賃で計算すると書かれています。
一方で、タイヤ店にはサイズ別の料金を公開している例があります。秋田県大仙市の大曲タイヤの農耕用タイヤ作業工賃です。
| リム径(サイズ例) | パンク修理 | 脱着 |
|---|---|---|
| 5〜13インチ(6-12など) | 2,000円〜 | 600円〜 |
| 14〜15インチ(6-14・7-14など) | 3,500円〜 | 600円〜 |
| 16〜18インチ(7-16・8-16・8-18など) | 4,000円〜 | 800円〜 |
| 19〜23インチ(8.3-20など) | 4,500円〜 | 900円〜 |
| 24〜26インチ(12.4-24・13.6-26など) | 6,000円〜 | 1,000円〜 |
| 28〜32インチ(12.4-32など) | 7,500円〜 | 1,300円〜 |
リム径とは、タイヤのサイズ表記の最後の数字です。たとえば「13.6-26」なら26インチなので、パンク修理は6,000円からになります。
前輪に多い「8-16」なら16インチなので、4,000円からです。つまり、同じパンクでも後輪のほうが高くつきます。
さらに、呼んで直してもらう場合は出張料が加わります。大曲タイヤは、片道10km圏内で2,000円から、それを超えると1kmあたり300円からとしています。
たとえば、13.6-26の後輪を10km圏内で直してもらうなら、6,000円と2,000円で8,000円からが目安です。どちらも税別の下限なので、実際はここから上がると見ておきます。
ここで注意したいのが、パンク修理の欄に何が含まれるかです。乗用車の欄には脱着料込みと書かれていますが、トラクターの欄には書かれていません。
そのため、車体からの脱着やチューブの交換が別になるかは、見積もりで確かめてください。表に並んでいる金額は、あくまで1社の料金表の下限です。
タイヤ以外の修理費もまとめて比べておきたい方は、トラクターの修理費用の相場もあわせてご確認ください。
チューブ交換になると、後輪はチューブ代が2万円台から

チューブの傷みが大きいと、貼るのではなくチューブごと替えることになります。そのときは、チューブ代が工賃に上乗せされます。
通販の中部産業は、ブリヂストン製のトラクター用チューブの価格を公開しています。2026年9月時点の表示価格は、次のとおりです。
| サイズ | チューブ代 |
|---|---|
| 6-12 | 3,630円 |
| 8-16・8-18 | 7,260円 |
| 11.2-24・12.4-24 | 20,460円 |
| 13.6-24・13.6-26 | 27,060円 |
| 13.6-28 | 35,310円 |
前輪のチューブは数千円ですが、後輪は2万円台からです。つまり、後輪のチューブ交換では、工賃よりチューブ代のほうが大きくなります。
同じページには、バルブの形も書かれています。同じサイズでも、TR15とTR218Aで別の商品になっているものがあります。
加えて、チューブレスしかないサイズのチューブは作られていないとも書かれています。チューブレスを後からチューブ入りにできるかは、サイズ次第ということです。
後輪のチューブが傷んでいたら、タイヤ本体の状態も一緒に聞いてください。さらに、ブリヂストンの農業機械用タイヤの正しい使い方にも注意書きがあります。新品タイヤには、新品のチューブとフラップを使うよう求めています。
近いうちにタイヤ交換が必要なら、チューブだけ先に替えると二度手間になりかねません。
また、中部産業は、工業用・特殊用途向けの商品で在庫の変動が多いと案内しています。サイズによっては、取り寄せに日数がかかる場合があります。
ですから、作業の繁忙期の前に、予備を含めて相談しておくと安心です。とくに後輪のサイズは、在庫の有無を先に聞いておきます。
タイヤ以外の消耗品にかかる費用も押さえたい方は、トラクターのオイル交換費用の目安もあわせてご確認ください。
頼む先はJA・販売店か、農機を扱うタイヤ店
最後に、どこに頼むかです。ミシュランは、農耕機タイヤの販売店や修理店、農機具メーカー、JAの農機センターを相談先に挙げています。
あわせて、ガソリンスタンドも修理に対応している可能性があるとしています。ただ、農機のタイヤを扱うかどうかは店によって違うので、電話で確かめるのが先です。
JAや販売店に頼む良さは、機械全体を見てもらえることです。JAハイナンの場合、出張料は一律1,650円、作業は1時間6,600円で計算されます。
一方で、農機を扱うタイヤ店には、畑や納屋まで来てくれる店があります。たとえば長野県佐久市の山本タイヤは、13.6-38の大きな後輪のチューブ修理に出張しています。
- タイヤのサイズ(側面の表記)と、前輪か後輪か
- チューブ入り(TT)かチューブレス(TL)か
- 傷や刺さり物の場所(石けん水で泡が出た場所)
- トラクターがある場所(納屋・畑・道路)
電話では、この4つを伝えると見積もりが早く出ます。出張料は距離で変わるので、場所の説明もはっきりさせておきます。
また、ミシュランによれば、修理の間に応急用のタイヤの提供を受けられるケースもあります。業者によって対応が違うため、急ぐ時期は最初に聞いておくとよいでしょう。
ここで、修理か交換かで迷ったときの考え方も押さえておきます。パンク修理は数千円からですが、タイヤ交換になると後輪1本でも桁が変わります。
そのため、交換を勧められたら、タイヤの状態だけでなく機械の残りの年数も一緒に考えたいところです。
屋外に置いてきた機械で、ひび割れがあちこちにある方は、農機具を雨ざらしにしたときの判断材料もあわせてご確認ください。
もちろん、タイヤだけなら直して使うのが普通です。ただ、エンジンやミッションの不調も重なっているなら、まとめて比べる価値があります。
タイヤのほかにも直す所が重なり、手放すか迷っている方は、動かないトラクターを手放す前の確認もあわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
市販のパンク修理剤は、トラクターのタイヤにも使えますか?
編集部が調べた範囲では、農機メーカーやタイヤメーカーの公開資料に、トラクターへの修理剤の使い方を案内したものは見つかりませんでした。農機メーカーの取扱説明書は、タイヤやチューブの修理を購入先に相談するよう書いています。使った場合は、修理を頼むときに必ず伝えてください。
前輪と後輪で、パンク修理の料金は違いますか?
秋田県の大曲タイヤの料金表(税別)では、サイズが大きいほど高くなっています。たとえば、16〜18インチのパンク修理が4,000円から、24〜26インチが6,000円からです。出張の場合は、片道10km圏内で2,000円からの出張料が加わります。チューブ交換になると、後輪はチューブ代が2万円台からかかります。
チューブの交換は、自分でしてもいいですか?
クボタ・井関農機・三菱マヒンドラ農機の取扱説明書は、タイヤ・チューブ・リムの交換や修理は購入先に相談するよう書き、特別教育を受けた人が行うよう法で決められているとしています。組み直したタイヤに空気を入れる作業には破裂の危険があります。漏れる場所を探し、空気圧を測るところまでにとどめ、組み直しと空気入れは販売店やタイヤ店に頼んでください。
パンクを防ぐために、ふだんからできることはありますか?
ブリヂストンは、走行前の冷えている時に、エアゲージで最低1か月に1度は空気圧を点検するよう書いています。ミシュランは、空気圧が高すぎると刈り株への耐性が下がるとしています。低すぎても高すぎても傷みやすくなるため、取扱説明書の規定の空気圧に合わせ、作業前に傷や刺さり物がないかも見ておきましょう。
【まとめ】トラクターのパンク修理は、この順番で進める
ここまで解説したとおり、トラクターのパンク修理は、穴を探す前に確かめることがあります。最後に、順番だけ整理しておきます。
- 空気が減ったまま走らず、安全な場所に止める
- 石けん水で、バルブ・リムの縁・傷の周りの泡を探す
- コードが見える傷や、ビード周りの傷は交換の相談をする
- 側面の表記で、チューブ入りかチューブレスかを確かめる
- 組み直しと空気入れは、販売店やタイヤ店に頼む
この5つのうち、いちばん飛ばされやすいのが1番です。少しの距離でも、空気の減ったまま走るとタイヤの中が傷み、修理で済まなくなることがあります。
そして2番は、お金がかからない確認です。バルブのゆるみなら、締め直すだけで済むこともあります。
費用の見通しも整理しておきます。大曲タイヤの料金表では、パンク修理が16〜18インチで4,000円から、24〜26インチで6,000円からでした(税別)。
そこに出張料や、必要ならチューブ代が加わります。後輪のチューブは、通販価格で2万円台からでした。
なお、この記事の金額は2026年9月時点で公表されている内容をもとにした目安です。機種・年式・状態・地域・依頼先によって変わります。
空気圧の数値やタイヤの扱いは、必ずお手元の取扱説明書に従ってください。判断に迷うときは、メーカーの販売店やJAの農機センター、農機を扱うタイヤ店にご相談ください。